深読み、Radiohead通信|歌詞和訳と曲の解釈

Radioheadの歌詞を和訳してます。トムの心境やバンドのエピソードも交えながら「こう聴くとめちゃ深くなるよ」といった独自解釈を添えてます。

全国のRadioheadファンに捧ぐ

私がRadioheadという名前を初めて耳にしたのが15年前。その日から1日も欠かすことなく聴き続けています。これほど人間に真摯なバンドは音楽史を見てもかなり稀有な存在です。彼らはいまやビートルズやボブ・ディランなど、世界を変えてきたレジェンドと肩を並べる存在になりました。

ただこのバンドの楽曲は、その難解さから聴く人を選びます。まるで複雑な数式を要求する物理学の専門書のように。そのためか「世界で評価されてるけど、どこがそんなに良いのかわからない」という日本人が多いのです。

そこで、この世界をもっと広く共有したいと思い、稚拙ながら独自の和訳と楽曲の解説を綴っていこうと思いました。もちろん楽曲の解釈は人によって様々あるべきだと思います。そしてバンドもそれを一意に特定したがっているわけではありません。でも、明らかに間違った翻訳や、意味の通らない(表面だけそれっぽく見える)日本語訳で、彼らの楽曲の素晴らしさが損なわれるのは、本当にもったいないと思うのです。

Radiohead(とりわけトム・ヨーク)は日本に思い入れがあります。『Lift』という曲は日本人からの手紙がきっかけになったと言われていますし、『Hail to the Thief』を制作していたとき、トムが唯一読んでいたのは村上春樹の『ねじまき鳥クロニクル』でした。この親近感は、彼らが日本人と同じような感受性をしていることの表れだと感じます。西洋に染み渡るキリスト教観ではなく、神道や仏教に通じる「無我」や「諦め」こそが彼らの原動力になっています。つまり私たち日本人は、彼らの楽曲を理解する上でアドバンテージを持っているのです。これは同じ時代を生きる我々としてとても幸運なことです。

このブログでは、できる限り「深読み」できる解説をしていこうと考えています。歌詞をきっかけに曲を知って、そして好きなものに出会えていただければ嬉しいです。

さあ、一緒にRadioheadの世界に飛び込みましょう。

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